ポイントは定量的なクリエイティブ分析。TikTok広告運用で認知から獲得までを実現できた理由とは

B/43(ビー ヨンサン)ペアカード(株式会社スマートバンク)
TikTok 金融 獲得増加

施策の概要

概要
クリエイターを起用したTikTok運用型広告
目的
ユーザー獲得の最大化
媒体
TikTok
実行施策
クリエイターを起用したクリエイティブ制作+TikTok運用型広告

 

カップル・夫婦の家計管理に最適な共同口座を2枚のカードで管理できる『B/43(ビー ヨンサン)ペアカード』など、チャージ式Visaプリペイドカードと家計簿アプリがセットになった、家計簿プリカサービスを展開する株式会社スマートバンク。このたびNateeでは、同社のTikTokマーケティングを支援させていただきました。

 

TikTokマーケティングは、ただトップクリエイターを起用すれば成功するというものではなく、細かな分析による改善が求められます。

「クリエイティブを定量的に分析して、成果に繋がるクリエイティブを再現性を持って制作できる体制に驚いた」そう語るのは、同社にてマーケティングを担当されている土屋様です。

 

そこで今回は土屋様、同じく同社にてマーケティングを担当されている村田様、そして本案件を担当した根岸、小網を交え、Nateeへご相談いただくに至った背景やNateeを選んだ決め手、また取り組みにおける感想や効果について伺いました。

 

クリエイタークリエイティブを使った運用型広告を展開していく上で、ノウハウと実績が豊富であったことが依頼の決め手

 

Natee根岸:まずはじめに、Nateeにご相談いただくに至った背景として、どのような課題感をお持ちであったのか教えてください。

 

土屋:B/43ペアカードは、カップルや夫婦の方がふたりで残高を共有できるカードになるのですが、新しいプロダクトであるため、一見何が便利なのかがわかりづらい部分があると思います。そのため、動画クリエイティブを通じて、どういったシーンでどういった使い方ができるのかを訴求していくことがユーザー獲得において重要であると考えていました。

 

そこで、過去にインフルエンサーを起用してクリエイティブを制作してもらったことがあり、結果も良かったため、同様の取り組みを広げていきたいと考えていたんですね。しかし、自社でアサインからディレクションまでを継続して行うのは難しく、一定のレベル感でクリエイティブをつくっていったり、クリエイティブの幅を広げていくノウハウがないことが課題としてありました。

 

また、一般的な広告代理店に依頼する場合、クリエイターのアサインフィーなどのコストが追加で発生してしまいますし、高品質のクリエイティブを量産していくことは難しいのではと懸念していました。

実績のあるパートナーを探していた中、もともとNateeさんはTikTokを使ったブランディング施策を得意としているというのを耳にしていたため、今回ご相談をさせていただいたというのが背景でした。

スマートバンク 土屋 様

 

Natee根岸:様々な企業がある中で、どういった点が最終的にNateeにご依頼いただく決め手となりましたか?

 

土屋:TikTokでは他の媒体の素材を利用するのではなく、TikTokならではのコンテンツをつくらないといけないと考えています。そのため、TikTokマーケティングのノウハウがあり、実績がある企業に依頼したいと考えていました。そうした中、Nateeさんは実績も豊富で、十分なノウハウがあると思えたことが決め手のひとつです。

 

また、クリエイタークリエイティブを使った運用型広告を得意とする企業は限られており、その中でもNateeさんは運用手数料の範囲内でいろいろなクリエイターを起用して様々なクリエイティブを試せることも決め手のひとつでした。

そのため、NateeさんであればB/43ペアカードの認知・獲得を進めていく上で、クリエイティブの幅を持たせた展開ができるだろうと期待し、依頼させていただきました。

 

1秒ごとにカット割りして分析するなど、良いクリエイティブを再現性を持って制作していくプロセスに驚いた

 

Natee根岸:今回、プランニングで意識させていただいたのが、認知から獲得・利用までのファネルです。B/43ペアカードはまだ世の中的には新しい商材のため、刈り取り施策だけにフォーカスしてしまうと、継続的なユーザー獲得が見込めません。

そこで様々なクリエイティブをつくり、ナーチャリングに繋がるクリエイティブというのを意識して進めさせていただきました。

 

また、実際のクリエイティブにおいては意識したのは、キャスティング軸と訴求軸です。クリエイターごとにクリエイティブの特性があるため、たとえばカップルを起用したクリエイティブにおいても、コントっぽく紹介するのか、会話のやり取りの中で紹介していくのかなど、クリエイティブの幅を持たせて検証できるよう進めていきました

そして訴求においても、どのタイミングで訴求するか、どういった構成で訴求へと繋げていくかなど、様々なパターンを展開。最終的に50本近いクリエイティブを制作し、PDCAを回して進めていきました。

Natee 根岸

 

Natee小網:クリエイターの中には、実際にB/43ペアカードを使っているという方もいたため、私たちが提案したものよりも良い訴求内容を提案いただくこともあり、より良いクリエイティブへと繋げていけたと感じています。

 

土屋:そうしたクリエイターとの関係値が築けていることも、Nateeの強みですよね。クリエイターとの関係値がなければ、オリエンシートの内容をそのままクリエイターがやって終わりということも珍しくないと思います。

しかしNateeさんはクリエイターとの関係性があるからこそ、クリエイター側からこうやっていきたいなどの提案があるわけですし、このクリエイターならこういった訴求がいいなど、クリエイターの特性をしっかりと理解してディレクションされていたからこそ、より良いクリエイティブをつくっていけるのだと感じました。

 

また、実際にPDCAを回していく中でさすがだなと感じたのが、クリエイティブの分析です。TikTokマーケティングで言えば、クリエイターから演出、訴求といった様々な変動要素があるため、分析すること自体が非常に難しい。

しかし、Nateeさんはクリエイティブに対して1秒ごとにカット割りをつくり、何を何秒目に表示したか、サービス訴求の尺はどれくらいの割合なのか、またクリックがどこで起きているのかなど、クリエイティブを定量的に分析して、成果に繋がるクリエイティブを再現性を持って制作できる体制を整えられているのが驚きでした。

 

村田:そして分析した結果もわかりやすくレポートにまとめていただいたことで、当社としてもクリエイティブを振り返るときに非常に役立ちました。やはり、どういったクリエイティブが良かったを議論する上で、そうしたレポートがなければ、個々の主観だけが飛び交い、結局何が良かったのかを正しく振り返れません。

 

PDCAを回していく上での改善提案も、そうしたデータに基づいたご提案であったため、我々としても判断しやすかったです。そして再現性のあるポイントをガイドラインに落とし込んでクリエイターにも展開されており、クリエイティブがより良くなっていくのを日々実感していました。

スマートバンク 村田 様

 

企画力もNateeの強み。成果獲得に向けて幅広い提案をいただけたからこそ、最適化を図っていくことができた

 

Natee根岸:その他、実際に取り組みが進められていく中で、驚いたことなどは何かありましたか?

 

村田:インフルエンサーを起用したクリエイティブ制作がNateeさんの強みであることはもちろん、ノンクリエイターのコンテンツでも面白い企画になることは驚きでしたし、企画力というのもNateeさんの強みなのだと感じました。

 

常に「こういうのはどうですか?」と、自分たちだけでは出てこないアイデアをたくさん提案いただきましたし、過去には、「英語版をつくりませんか?」という提案もいただきましたね(笑)。

さすがに英語版はターゲット層が違うだろうということで見送りとなりましたが、幅広い提案をいただけたからこそ、こちらとしてもありなしを判断できますし、単純に同じことを続けるのではなく、より多くのユーザーに知ってもらうために、B/43ペアカードをより多くの人に利用してもらうためにという視点でアイデアを出し続けてくださったのは非常にありがたく思っています。

 

Natee小網:当時はナレーションが重要だということで、標準語バージョンだけでなく、関西弁のパターンもつくっていたので、それであれば英語もつくってみるのはどうかと提案させていただきました(笑)。

 

やはり、クリエイティブはBGMやナレーションなど様々な要素の掛け合わせのため、それらの要素を一つずつ見ていき、より良くするためにどういったアプローチがあるかを常に模索していた中、突飛なアイデア含めていろいろとディスカッションさせていただけて感謝しています。

Natee 小網

 

Natee根岸:そうした幅広い提案というのは、スマートバンクだからこそできたと思っています。企業によってはレギュレーションが決まっていて、なかなか新しいアイデアを試せないことも珍しくありません。

しかし、御社はフラットに対話いただき、コミュニケーションがとりやすい環境をつくってくださっていたからこそ、こちらとしても自由にアイデアを提案させていただくことができました

 

土屋:代理店の中には、成果のためでなく、予算取りのための提案なのでは、と思うことも正直あります。しかし、Nateeはしっかりと私たちの成果と向き合った提案をしてくださっているというのは感じていました。

成果を出すための提案だとわかっているからこそ、私たちだけでは考え得ないようなアイデアをご提案いただけて良かったと思っています。

「TikTokでの獲得は半信半疑だった」指名検索は倍以上になり、ユーザー獲得も着実に増えている

 

Natee根岸:今回の取り組みを通じて、どのような成果が得られましたか?

 

村田:取り組み前と比較してB/43ペアカード関連の指名検索のボリュームが2倍以上となり、繁忙期タイミングでのTikTok経由での獲得数は昨年比で3.6倍と、B/43ユーザーの獲得において重要なチャネルになっています。

また、取り組み以前と比べてTikTokの出稿量が増えていますが、それはトライできているという証ですし、継続的に取り組みを行えているということ自体が成果だと感じています。

 

土屋:実はTikTokで認知はできても、ユーザー獲得までできるかと当初は半信半疑でした。しかし、利用に繋がるユーザー獲得ができており、出稿量を増やしてもパフォーマンスを出せているため、チャレンジしてよかったです。

 

Natee根岸:あらためて今回の取り組みを振り返っての感想と、今後の展望をお聞かせください。

 

土屋:どういったクリエイティブの、どういった要素が獲得に繋がるレバーだったのかなど細かくレビューいただき、改善していったからこそ、成果を最大化さていくための動きができていましたし、あらためてNateeさんに依頼してよかったと感じています。もしも一般的な代理店に依頼していたら、ここまで細かな分析は出てこなかったと思います。

 

まだ当社のプロダクトは世の中で新しいカテゴリーのサービスであるため、パッと見て価値が伝わりづらい商材です。そのため、認知をより広げていくためにも、獲得施策と認知のための施策をバランスよく展開していく必要があります。

そこでTikTokだけでなくInstagramなどの他媒体でも展開していきたいと考えているため、引き続きNateeには伴走いただき、より事業成長に繋がる動きを取っていければと考えています。

 

村田:これまで定例ミーティング等で何度もレポーティング資料を提出いただきましたが、今回は手を抜いているなと感じることが一度もなく、常に何かしらの進捗があり、また時間をかけてしっかり分析されていることが伝わってきました。

それはすごいことだと思っていて、毎回施策をやり切り、相応のアウトプットを出し続けているのだなと。それは個々のスキルもそうですし、チームとしての体制もしっかりされているからこそできることで、さすがだなと感じさせられました。

 

今後私たちのプロダクトは、様々なユーザー課題を解決するために適宜新機能をリリースしていく予定です。そうした中、これまでの勝ち筋とは違うチャレンジが求められるわけですが、今後もぜひNateeさんと一緒に、定常的な成果獲得のための施策を展開していきつつ、新しいコミュニケーションの模索というのもバランスよく進めていきたいと思っています。

Natee根岸:ありがとうございます。今回、スタートアップとして新しい領域での価値創造に取り組まれている過程をご一緒できるのはとても光栄です。

そして今回の取り組みを振り返り、私たちとしてもまだまだやれること、貢献できることの伸びしろがあると思っているため、引き続き尽力させていただきたいと思っています。

 

Natee小網:クリエイティブに対して、率直なご意見を述べてくれるクライアントはそう多くはないと感じています。同じ視座でコミュニケーションを取れるからこそ、私たちとしても一緒につくっていく喜びを感じていますし、感謝しています。

これからもクリエイティブづくりをぜひご一緒させていただき、より成果最大化に繋がる動きを取っていければと思っています。本日はありがとうございました!